最小限の新要素で既存機能を増強する
学校の新たな教育連携に伴う校名変更や共学化といった学園の大きな変革期に、学園の新たなスタートにふさわしい、新たなスクールイメージの創出を、最低限の新棟の建設と既存校舎の改修により実現する計画です。その新棟に関する部分です。 最小限の新棟建設を通して、イメージ一新と共に、既存棟の機能も増強されることを目指しました。南側・北側にのびる中学・高校それぞれの教室棟の間に、南北をつなぐ形で新たなエントランスロビー・職員室・選択教室や自習室・エレベーターを入れた管理棟を挿入し、校地の新しい動線の要として機能させ、既存棟も含めた人の流れが循環する計画としました。

既存棟との接続条件から、階高をコンパクトにする必要があり、廊下に低階高による圧迫感が出ない様、天井の一部を木のなぐり加工が入ったパネル仕上げとしたり、対比的にエクスパンドメタルを組み合わせ、空間のメリハリと奥行きを出した。温かみと新しさの生き生きとした表情を持つ空間としました。学生たちにも好評で滞在時間も長いとのことです。 環境要素を見える形で表現し環境教材としての役割を果たしています。ピットを利用して空調負荷低減を図るクールチューブを採用し、シャフトを見える形で廊下に配置し、グラフィックデザインと共に表現しています。学生のコミュニケーションの場への、空気の流れについて考える契機となる環境要素の配置です。

南北を既存棟に挟まれる立地から東西が主採光面となるため、日射を遮るための縦ルーバーを外部窓面に入れ、これらの設置角度及び密度を、既存棟による日射の遮りや各季節の太陽高度、入射角度に対応し変化させています。ルーバー配置の不均質さが、学生に日射の動きと環境への関心を促してくれればとの思いからのデザインです。
業務範囲:基本計画・基本設計・実施設計・監理。日本設計にて担当。上智福岡中学高等学校
