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変えることと変えないこと

2026/10/2

歴史ある中高一貫校校舎の現地建て替えです。培われてきた歴史の痕跡である既存校地から、新校舎が継承できるものを探し求めました。壁に埋まっていたステンドグラスは新棟の昇降口奥の正面、光が入る窓際に入れ再生し日常生活の中に再生しました。また校地の北東角にあった雑木林を建て替えの際にも残し、地域の生態系をつなぐ役割を継続しました。伝統校に関わる設計として、新たな環境創出においても何が継承できるかを模索しました。
一方で、アプローチは建て替えに伴い、大きく変わりました。道路からスムーズに上がるアプローチ空間を新たにつくり、学校環境のセキュリティを守りながらも地域との接点を持つつくりとしました。またその際、連絡通路は吊り、柱をアプローチ空間に立てない構造上の工夫や大きな門型の軒天井に繊細な影をつくるディテールの工夫によって、登下校時に通る場として、安全面・心理面も考慮しています。
多感な時期に六年間という長い時間を同じ校舎で過ごすことから、学年ごとに変化があり、節目を空間的に感じられる計画としました。中庭を囲む校舎配置により、変わらない中庭側の風景に安心感が持てる一方で、教室から見える外の風景は毎年変化し、使用する階段も全て異なるつくりとしました。床やサインの色も、近接する施設も学年ごとに変化し、六年間のそれぞれの瞬間に重なる風景が特徴を持つことを目指しました。
業務範囲:基本計画(設計競技)・基本設計・実施設計・監理。日本設計にて担当。南山高等学校・中学校(女子部)